私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
コリント人への手紙第一(29)復活(3)―からだの復活―15:35~49
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からだの復活について学ぶ。
コリント人への手紙第一 29回
復活(3)
―からだの復活―
15 :35~49
はじめに
1.文脈の確認
(1)結婚に関する教え(7:1~40)
(2)偶像に献げられた肉(8:1~11:1)
(3)女のかぶり物(11:2~16)
(4)聖餐式(11:17~34)
(5)御霊の賜物(12~14)
(6)死者の復活(15)
①キリストの復活(1~11節)
②死者の復活(12~34節)
③からだの復活(35~49節)
④奥義(50~58節)
2.注目すべき点
(1)復活に関する質問は、コリント教会からの手紙にはなかった。
(2)しかしパウロは、このテーマを取り上げる必要性を感じていた。
(3)パウロがいなくなった後に、偽教師が侵入して来た。
①ある者たちは、死後のいのちは信じたが、肉体の復活は否定した。
②また、パウロの使徒としての権威を疑問視する者も出て来た。
(4)パウロは、復活がキリスト教信仰の土台であることを教える。
3.アウトライン―からだの復活―
(1)自然界が教えていること(35~44節)
(2)聖書が教えていること(45~49節)
4.結論
からだの復活について学ぶ。
Ⅰ.自然界が教えていること(35~44節)
Ⅰ.35節
1Co 15:35
しかし、「死者はどのようにしてよみがえるのか。どのようなからだで来るのか」と言う人がいるでしょう。
(1)コリントの信者たちの質問
①HOW(どのようにして)
②WHAT(どのようなからだで)
③現代人も同じ疑問を持っている。
*私自身も、死後の世界を信じていなかった。
*霊界の存在を信じている人でも、からだのよみがえりは信じていない。
(2)コリントの信者たちは、ギリシア哲学の影響を受けていた。
①死者のからだは朽ちるので、再生することは不可能である。
②人間存在の本質は、魂である。
③からだは、魂を包んでいる殻である。
④死ぬと、魂は束縛から解放される。
⑤御霊の賜物(異言)は、霊的状態に入ったことを示している。
⑥後は、からだという束縛からの解放が待っているだけである。
(3)パウロは、からだのヘブル的理解を提示する。
①聖書は、からだも含めた物質世界を高く評価している。
②復活は、単なる死体の再生ではない。
③復活は、栄光のからだによみがえることである。
2.36節
1Co 15:36 愚かな人だ。あなたが蒔くものは、死ななければ生かされません。
(1)HOWの質問への答え
①「愚かな人だ」は、修辞的侮辱である。
*愚かな質問をする人、不道徳な反論をする人は、「愚かな人」である。
②パウロは、種蒔きを例に取って、説明する。
③種は、一度死んでからでないと、芽を出し、育ち、実をつけることはない。
④これは、私たちが日常的に目撃している神秘である。
⑤からだの復活も、それと同じである。
3.37~38節
1Co 15:37
また、あなたが蒔くものは、後にできるからだではなく、麦であれ、そのほかの穀物であれ、ただの種粒です。
1Co 15:38
しかし神は、みこころのままに、それにからだを与え、それぞれの種にそれ自身のからだをお与えになります。
(1)WHATの質問への答え
①人が地に蒔くのは、麦や大麦などの種粒である。
②そこから育つのは、元の種とは異なる植物である。
③しかし、種と植物の間には連続性がある。
*種と植物は異なるが、連続性がある。
④地上のからだと復活のからだの間にも、連続性がある。
*復活のからだを見ると、それが誰であるか分かる。
(2)種の中にある情報で、植物の形状、色、サイズ、花などが決まる。
①神は、御心のままに、それぞれの種に特徴を与えた。
4.39~41節
1Co 15:39
どんな肉も同じではなく、人間の肉、獣の肉、鳥の肉、魚の肉、それぞれ違います。
1Co 15:40
また、天上のからだもあり、地上のからだもあり、天上のからだの輝きと地上のからだの輝きは異なり、
1Co 15:41
太陽の輝き、月の輝き、星の輝き、それぞれ違います。星と星の間でも輝きが違います。
(1)次に、地上のからだと復活のからだが異なったものであることを証明する。
①肉にはさまざまなものがある(人間の肉、獣の肉、鳥の肉、魚の肉)。
②それゆえ、からだに天上のからだと地上のからだがあるのは、不思議ではない。
③さらに言えば、天上のからだの輝きと地上のからだの輝きは異なる。
(2)天上のからだの輝きと地上のからだの輝きが異なることを証明する。
①天体を例に取って説明する。
②太陽の輝き、月の輝き、星の輝きなどは、それぞれ違う。
*太陽は月よりも輝いている。
*星と星の間でも輝きが違う。
5.42~44節
1Co 15:42
死者の復活もこれと同じです。朽ちるもので蒔かれ、朽ちないものによみがえらされ、
1Co 15:43
卑しいもので蒔かれ、栄光あるものによみがえらされ、弱いもので蒔かれ、力あるものによみがえらされ、
1Co 15:44
血肉のからだで蒔かれ、御霊に属するからだによみがえらされるのです。血肉のからだがあるのですから、御霊のからだもあるのです。
(1)地上のからだよりも復活のからだのほうが輝いている。
①朽ちるもので蒔かれる。朽ちないものによみがえらされる。
*地上のからだは病と死によって朽ちるが、復活のからだはそうではない。
②卑しいもので蒔かれる。栄光あるものによみがえらされる。
*死体にはなんの輝きもないが、復活のからだは栄光に輝く。
③弱いもので蒔かれる。力あるものによみがえらされる。
*老化現象や病で、からだは弱くなる。復活のからだは力に満ちる。
④血肉のからだで蒔かれる。御霊に属するからだによみがえらされる。
*血肉のからだとは、地上生涯に適したからだである。
・蒔かれるとは、死ぬことである。
*御霊に属するからだとは、天上の生活に適したからだである。
・終末論的からだ。コリントの信者たちは、その域に達していない。
Ⅱ.聖書が教えていること(45~49節)
1.45節
1Co 15:45
こう書かれています。「最初の人アダムは生きるものとなった。」しかし、最後のアダムはいのちを与える御霊となりました。
(1)最初のアダムは、神の息によって生きるものとなった。
①創2:7
Gen 2:7 神である【主】は、その大地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息を吹き込まれた。それで人は生きるものとなった。
②アダムは神によっていのちを与えられた。
③地上で生きる人はすべて、最初のアダムの特徴を持って生まれて来る。
(2)最後のアダムは、永遠のいのちを与えるお方となった。
①「最後のアダムは命を与える霊となりました」(共同訳)
②キリストは復活により、霊的からだを持つようになられた。
③その結果、信じる者に永遠のいのちを与える方となられた。
④キリストを信じる者は、キリストの特徴を身につけるようになる。
⑤また信者は、復活のときに霊的からだを持つようになる。
2.46節
1Co 15:46
最初にあったのは、御霊のものではなく血肉のものです。御霊のものは後に来るのです。
(1)被造世界の普遍的法則が確認される。
①先ず血肉のもの、次に御霊のものがくる。
*例としては、アダムが先におり、次に霊的人であるイエスが来られた。
*人は、血肉をもって生まれて来るが、新生によって霊的人とされる。
3.47~48節
1Co 15:47
第一の人は地から出て、土で造られた人ですが、第二の人は天から出た方です。
1Co 15:48
土で造られた者たちはみな、この土で造られた人に似ており、天に属する者たちはみな、この天に属する方に似ています。
(1)被造世界の普遍的法則の確認が続く。
①第一の人(アダム)は地から出て、土で造られた。
*アダムから出た者たちはみな、アダムに似ている。
②第二の人(キリスト)は天から出た方である。
*キリストにあって新生した者たちはみな、キリストに似ている。
4.49節
1Co 15:49
私たちは、土で造られた人のかたちを持っていたように、天に属する方のかたちも持つことになるのです。
(1)地上生涯を生きている間の私たちの姿
①アダムから生まれた者は、アダムの特徴を持っている。
(2)復活したときの私たちの姿
①私たちは、キリストのかたちを持つようになる。
②これは将来起こることである。
③それが成就するための条件は、復活のからだを持つことである。
結論
1.死体が消滅した人の復活
(1)火葬された死体
(2)検体された死体
(3)海で遭難した死体
(4)ラビたちの回答
①破壊されない首の骨があり、そこから死者は復活する。
(5)パウロの回答
①からだは破壊されても、古いからだのパターンは残る。それが種となる。
2.復活のタイミング
(1)携挙のとき
①生きている聖徒たちは、一瞬のうちに変えられる。
②すでに死んでいる聖徒たちは、朽ちないものによみがえる。
③これは、教会時代の聖徒たちに関することである。
(2)再臨のとき
①旧約時代の聖徒たち
②患難期の殉教者たち
3.人生の目的
(1)血肉のからだで生まれる。
(2)死を経て、御霊に属するからだによみがえる。
(3)栄光のからだを持って、永遠に神とともに生きる。
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