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サムエル記第一(9)「神の栄光が去った日」1サム4:12~22
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命題:神の栄光が失われることこそ、人生最大の悲劇である。この箇所を2区分して学ぶと、それが分かる。
サムエル記第一(9)
「神の栄光が去った日」
1サム4:12~22
1.文脈の確認
Ⅰ.王政に向けた準備(1~9章)
A.サムエルの誕生と幼少期(1章)
B.ハンナの賛歌(2:1~10)
C.シロでの霊的状況(2:11~36)
D.サムエルの召し(3章)
E.契約の箱(4~7章)
1.奪われた契約の箱(4章)
(1)イスラエルの迷信(4:1~11)
(2)神の栄光が去った日(4:12~22)
2.注目すべき点
(1)士師記の時代の末期、イスラエルは政治的にも霊的にも、混乱状態にあった。
(2)サムエルが預言者として召される。
(3)契約の箱がペリシテ人によって略奪される。
命題:神の栄光が失われることこそ、人生最大の悲劇である。
この箇所を2区分して学ぶと、それが分かる。
Ⅰ.エリの反応(12~18節)
1.12節
1Sa 4:12 一人のベニヤミン人が戦場から走って来て、その日シロに着いた。衣は裂け、頭には土をかぶっていた。
(1)非常に生々しい表現である。
①目撃者情報であるに違いない。
②恐らくサムエルであろう。
(2)一人のベニヤミン人が戦場から走って来た。
①古代においては、長距離を走る伝令は重宝された。
②彼は、その日の夕刻にはシロに着いた。
③裂けた衣や頭にかぶった土は、悲報を暗示している。
2.13節
1Sa 4:13
彼が着いたとき、エリはちょうど、道のそばの椅子に座って見張っていた。神の箱のことを気遣っていたからであった。この男が町に入って来て報告すると、町中こぞって泣き叫んだ。
(1)エリは門のそばの椅子に座って見張っていた。
①大祭司の座が見晴らしのよい場所に移動させられていたのであろう。
②エリは、神の箱のことを気遣っていた。
③恐らく、神の箱を戦場に運ぶことに同意していなかったのであろう。
(2)伝令は町に入って来て報告した。
①町中こぞって泣き叫んだ。
3.14~15節
1Sa 4:14 エリがこの泣き叫ぶ声を聞いて、「この騒々しい声は何だ」と言うと、男は大急ぎでやって来てエリに知らせた。
1Sa 4:15 エリは九十八歳で、その目はこわばり、何も見えなくなっていた。
(1)エリは泣き叫ぶ声を聞いて、何が起こっているのかを知りたがった。
①伝令は、レビ人に導かれて大祭司エリのもとに大急ぎでやって来た。
②そして、戦況を報告した。
(2)エリの状態
①98歳
②目が見えなくなっていた。
4.16~17節
1Sa 4:16
男はエリに言った。「私は戦場から来た者です。私は、今日、戦場から逃げて来ました。」するとエリは「わが子よ、状況はどうなっているのか」と言った。
1Sa 4:17
知らせを持って来た者は答えて言った。「イスラエルはペリシテ人の前から逃げ、兵のうちに打ち殺された者が多く出ました。それに、あなたの二人のご子息、ホフニとピネハスも死に、神の箱は奪われました。」
(1)伝令の不吉なことば
①私は戦場から来た者です。
②今日、戦場から逃げてきました。
(2)エリは惨事を予想し、「状況はどうなっているのか」と問うた。
(3)伝令は、悲報を積み重ねていった。
①イスラエルはペリシテ人の前から逃げた。
②兵のうちに打ち殺され者が多く出た。
③あなたの二人のご子息、ホフニとピネハスも死んだ。
④神の箱は奪われた。
5.18節
1Sa 4:18
彼が神の箱のことを告げたとき、エリはその椅子から門のそばにあおむけに倒れ、首を折って死んだ。年寄りで、からだが重かったからである。エリは四十年間、イスラエルをさばいた。
(1)エリは、大祭司の椅子から門のそばにあおむけに倒れた。
①悲報①~③までは耐えられた。
②悲報④には耐えられなかった。
③彼は、首を折って死んだ。
(2)エリは、40年間イスラエルをさばいた。
①彼は忠実に自らの使命を果たした。
②二人の息子を甘やかしたことが、彼の人生の汚点となった。
Ⅱ.ピネハスの妻の反応(19~22節)
1.19節
1Sa 4:19
彼の嫁、ピネハスの妻は身ごもっていて出産間近であったが、神の箱が奪われて、しゅうとと夫が死んだという知らせを聞いたとき、陣痛が起こり、身をかがめて子を産んだ。
(1)ピネハスの妻
①身ごもっていて出産間近であった。
②神の箱が奪われて、しゅうとと夫が死んだという知らせを聞いた。
③陣痛が起こり、身をかがめて子を産んだ。
④ヨセフスによれば、7か月の早産であった。
2.20節
1Sa 4:20
彼女は死にかけていて、彼女の世話をしていた女たちが「恐れることはありません。男の子が生まれましたから」と言ったが、彼女は答えもせず、気にも留めなかった。
(1)ピネハスの妻も死んだ。
①世話をしていた女たちは、彼女を励まそうとした。
②「男の子が生まれました」
③個人的な喜びは、国家的な悲劇を癒やすことはできなかった。
3.21~22節
1Sa 4:21
彼女は、「栄光がイスラエルから去った」と言って、その子をイ・カボデと名づけた。これは、神の箱が奪われたこと、また、しゅうとと夫のことを指したのであった。
1Sa 4:22 彼女は言った。「栄光はイスラエルから去った。神の箱が奪われたから。」
(1)彼女の最後のことば
①「栄光がイスラエルから去った」
, ②その子をイ・カボデと名づけた。
*「栄光はどこに」という意味である。
(2)エリ家の中にもなお神の栄光を重んじる心が残されていた。
①ピネハスの妻はエリ家の最後の証人である。
②「イスラエル最大の悲劇は敗戦ではなく、神の栄光が去ったことである」
(3)「神の栄光が去った」の意味
①神がいなくなったのではない。
②神の契約が破棄されたのでもない。
③神の祝福と臨在が取り去られた。
結論:今日の信者への適用
1.私たちは何を最も悲しむ人なのか
(1)エリは息子たちの死の知らせよりも、「神の箱が奪われた」という知らせに衝撃を受けた。
(2)ピネハスの妻もまた、夫の死や自らの死よりも、「神の栄光が去った」ことを悲しんだ。
(3)私たちはどうか。
①健康を失うこと
②財産を失うこと
③地位や名誉を失うこと
④人間関係を失うこと
(4)それ以上に悲しむべきことがある。
①神との親しい交わりが失われること
②神への愛が冷えること
③神を礼拝する喜びが薄れること
(5)詩51:11
Psa 51:11 私を あなたの御前から投げ捨てず/あなたの聖なる御霊を/私から取り去らないでください。
2.形式だけの信仰は神の栄光を現さない
(1)イスラエルは契約の箱を戦場に運んだが、神ご自身を求めてはいなかった。
(2)今日でも、外面的な行為だけで満足してしまう危険がある。
①礼拝に出席している
②奉仕をしている
③聖書を読んでいる
(3)しかし神は、形式ではなく心を見られる。
3.神の栄光を第一とする人生を歩む
(1)ピネハスの妻は死の間際に「イ・カボデ」と名づけた。
(2)彼女は国家の敗北ではなく、神の栄光が失われたことを最大の悲劇と見た。
(3)新約時代の信者は、さらに大きな恵みを与えられている。
(4)信者は聖霊の宮であり、神の栄光を現すために召されている(1コリ6:19~20)。
(5)信者は日々、自問すべきである。
①この選択は神の栄光を現すか。
②この言葉は神の栄光を現すか。
③この奉仕は神の栄光を現すか。




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