創造から新天新地へ(08)―24章でたどる神の救済史 7章 「ダビデ契約とメシアの希望」サムエル記第二7章

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ダビデ契約はメシアの初臨と再臨を約束している。契約締結の経緯、7つの条項、メシア預言を確認すればそのことが分かるようになる。

創造から新天新地へ―24 章でたどる神の救済史

7

章 「ダビデ契約とメシアの希望」

サムエル記第二7

1 .はじめに

(1)これまでの流れ

  ①創造

  ②堕落

  ③アブラハム 契約

  ④出エジプト

  ⑤ 荒野での律法付与

(2)前回はヨシ1章を取り上げた。

  ①荒野の40年は、贖われた民が「信仰を学ぶ学校」であった。

  ②荒野は神の声を聞く場所であるが、最終目的地ではない。

  ③ヨシュア記は、救済史の新たな進展を告げる書である。

(3)今回はサムエル記第二7章を取り上げる。

  ①ヨシュアの時代→士師たちの時代→王国の時代

  ②王国時代の頂点に立つのがダビデである。

  ③ダビデはイスラエルを統一し、エルサレムを首都とした。

  ④神殿を建てたいと願ったが、神は、その子ソロモンが神殿を建てると告げた。

  ⑤その代わりに神は、ダビデとその子孫に「永遠の王国」を約束された。

  ⑥「ダビデ契約」は、アブラハム契約の「子孫の約束」を詳細に定義した。

ダビデ契約はメシアの初臨と再臨を約束している。

契約締結の経緯、7 つの条項、メシア預言を確認すればそのことが分かるようになる。

Ⅰ.契約締結の経緯

1.人の願いから神の約束へ

(1)ダビデは、神のために家(神殿)を建てたいと願った。

  ①自分は杉材の家に住んでいる。

  ②神の箱は天幕(幕屋ではなくテント)の中に宿っている。

(2)預言者ナタンは、それに同意した。

  ①彼は、御心を求めないで即答した。

  ②後に、【主】からの啓示があった。

2.神の啓示

(1)5~7節

2Sa 7:5 「行って、わたしのしもべダビデに言え。『【主】はこう言われる。あなたがわたしのために、わたしの住む家を建てようというのか。

2Sa 7:6 わたしは、エジプトからイスラエルの子らを連れ上った日から今日まで、家に住んだことはなく、天幕、幕屋にいて、歩んできたのだ。

2Sa 7:7
わたしがイスラエルの子らのすべてと歩んだところどこででも、わたしが、わたしの民イスラエルを牧せよと命じたイスラエル部族の一つにでも、「なぜ、あなたがたはわたしのために杉材の家を建てなかったのか」と、一度でも言ったことがあっただろうか。』

(2)神は逆に、「あなたのために家を建てる」と宣言された。

  ①信仰深い動機であっても、神の計画が優先される。

(3)ダビデ契約によって、救済史は大きく動く。

  ①アブラハム契約と同様、恵みに基づく一方的契約である。

  ②罪に対する裁きはあるが、契約が破棄されることはない。

  ③それゆえ、ダビデ契約は今も有効である。

Ⅱ.7 つの条項

1.とこしえの王朝が約束された。

(1)16節

2Sa
7:16あなたの家とあなたの王国は、あなたの前にとこしえまでも確かなものとなり、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ。』」

  ①ダビデの家(王朝)は、永遠に続く。

  ②今も、ダビデの家に属する人がどこかに必ず存在している。

2.ダビデの息子のひとり(ソロモン)が、ダビデの後に王座を確立する。

(1)12節

2Sa 7:12
あなたの日数が満ち、あなたが先祖とともに眠りにつくとき、わたしは、あなたの身から出る世継ぎの子をあなたの後に起こし、彼の王国を確立させる。

  ①アブシャロムとアドニヤが王座を奪おうとする。

  ②しかし、ダビデの王座を確立するのはソロモンである。

3.ソロモンは神殿を建てる。

(1)13節

2Sa 7:13 彼はわたしの名のために一つの家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえまでも堅く立てる。

  ①ダビデが神殿を建てることは許可されなかった。

  ②ダビデは戦士であり、あまりにも多くの人の血を流した。

  ③神殿建設の仕事は、息子ソロモンの手に委ねられた。

4.ダビデ王国の王座は永遠に堅く立つ。

(1)16節

2Sa 7:16 あなたの家とあなたの王国は、あなたの前にとこしえまでも確かなものとなり、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ。』」

  ①永遠に堅く立つと約束されているのは、ソロモン自身ではない。

  ②王座が永遠に立つということである。

5.ソロモンは罪のゆえに懲らしめを受けるが、恵みが取り去られることはない。

(1)14~15節

2Sa 7:14 わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となる。彼が不義を行ったときは、わたしは人の杖、人の子のむちをもって彼を懲らしめる。

2Sa 7:15 しかしわたしの恵みは、わたしが、あなたの前から取り除いたサウルからそれを取り去ったように、彼から取り去られることはない。

  ①かつて神は、不従順のゆえにサウル王から恵みを取り去った。

  ②ソロモンの場合、懲らしめを受けても、恵みが取り去られることはない。

  ③彼は偶像礼拝の罪を犯したが、王国が取り去られることはなかった。

  ④ソロモンは、無条件契約の下にいた。これが、サウルとの違いである。

6.メシアは、「ダビデの子孫」から生まれる。

(1)1歴17:11

1Ch 17:11
あなたの日数が満ち、あなたが先祖のもとに行くとき、わたしはあなたの息子の中から、あなたの後に世継ぎの子を起こし、彼の王国を確立させる。

  ①2サム7章は、ソロモンに重点を置いた預言である。

  ②1歴17章は、メシアに重点を置いた預言である。

  ③この約束を成就するのは、「ダビデの子孫」として生まれる方である。

7.メシアとその王座、家、王国はとこしえに堅く立つ。

(1)1歴17:14

1Ch 17:14 わたしは、わたしの家とわたしの王国の中に、彼をとこしえまでも立たせる。彼の王座はとこしえまでも堅く立つ。』」

  ①王座だけでなく、ダビデの王座に着く「お方ご自身」もとこしえに立つ。

  ②この約束は、メシアに関するものですある。

  ③歴代誌第一17章は、王座に着く者が罪を犯す可能性に言及していない。

Ⅲ.メシアの希望

1.要約すると、神は永遠に続く4つのことをダビデに約束された。

  ①「とこしえの家(王朝)」

  ②「とこしえの王座」

  ③「とこしえの王国」

  ④「とこしえの子孫」

2.ダビデの子孫は、「神であり人であるメシア」でその系譜が完結する。

(1)それゆえ、ダビデの家、王座、王国は永遠に続くことが保証される。

3.預言的展開:預言者たちのメシア理解

(1)イザヤ:ダビデの切り株から出る若枝

(2)エレミヤ:正義を行うダビデの若枝

(3)エゼキエル:一人の牧者ダビデ

4.究極的成就:イエス・キリスト

(1)ダビデの子として誕生

(2)初臨=神の国の提示

(3)再臨=地上的王国(千年王国)の完成

結論:今日の信者への適用

1.「人の善意」よりも「神のご計画」を信頼する信仰へ。

(1)ダビデの願いは、極めて信仰深いものであった。

(2)しかし神は、その願いを拒否した。

(3)神の御心は、「救済史全体の計画」に基づいて進められる。

2.不完全な信者を用い続ける神の恵みに生きる。

(1)ダビデ契約は無条件契約である。

(2)ソロモンが罪を犯すと懲らしめはあるが、恵みが取り去られることはない。

(3)私たちは、失敗しても神の恵みに立ち返るよう招かれている。

3.目に見える現実ではなく、「とこしえの王座」に希望を置く。

(1)ダビデ王国は、歴史的にはやがて崩壊する。

(2)王座そのものはとこしえに立つ。

(3)その約束は、メシアにおいて成就する。

(4)「今、見える状況」ではなく「約束されている王国」に希望を置いて生きる。

4.初臨と再臨の間を生きる者としての使命を自覚する。

(1)初臨のメシアは、神の国を提示された。

(2)再臨のメシアは、ダビデ契約を完全に成就される。

(3)私たちは、「すでに」と「まだ」の間に生きている。

(4)私たちは、完成を待ち望む希望の証人として生きるよう召されている。

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