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創造から新天新地へ(05)―24章でたどる神の救済史 4章 「イスラエル民族の始まり」出エジプト記12章
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出エジプトの出来事は、イエスの十字架を指し示している。出エジプト記12章にある4つの型を発見すればそれが分かる。
創造から新天新地へ―24 章でたどる神の救済史
4章 「イスラエル民族の始まり」
出エジプト記12 章
1 .はじめに
(1)1章では「世界の始まり」を取り上げた。
①天地創造の目的は、神の国の臣民を造り出すことにあった。
(2)2章では「人類の堕落と救い主の約束」を取り上げた。
①悪魔は、悪魔の国を作ろうとしている。
②神は、救い主の約束を与えた。
(3)3章では「アブラハムの選び」を取り上げた。
①罪が個人から家庭へ、社会へ、文明へと広がった。
②救済史は、一人の人の選びから始まった。
③歴史の記述法が変化した。
*普遍史(全人類の堕落史)
* 救済史(選ばれた系譜の歴史)
④約束の受け手(民)と「舞台」(地)が定められた。
2.4 章の内容
(1)4章では「イスラエル民族の始まり」を取り上げる。
①ヤコブの一家はエジプトに下る。
②これは裁きであると同時に祝福でもある。
*カナン人の文化との同化
*民族形成のための保護と増殖
③旧約神学の「懲らしめ=救いの手段」が明確になる。
④ヤコブの子孫たちはエジプトで一大民族となり、そこを脱出する。
(2)旧約最大の救いの出来事は、イエスの十字架を指し示している。
出エジプトの出来事は、イエスの十字架を指し示している。
出エジプト記12章にある4
つの型を発見すればそれが分かる。
Ⅰ.過越の子羊― メシアの予型
1.出12:5
Exo 12:5
あなたがたの羊は、傷のない一歳の雄でなければならない。それを子羊かやぎのうちから取らなければならない。
(1)傷のない子羊
①無垢な犠牲
②イエスは罪のない方(1ペテ1:19)
(2)子羊の直接的予表
①「神の子羊」キリスト(ヨハ1:29)
2.出12:3
Exo 12:3
イスラエルの全会衆に次のように告げよ。/この月の十日に、それぞれが一族ごとに羊を、すなわち家ごとに羊を用意しなさい。
(1)家族ごとに犠牲が適用される。
①個人的信仰の応答が必要。
② 行いではなく「血」による救いを示す。
3.出12:46
Exo 12:46 これは一つの家の中で食べなければならない。あなたは家の外にその肉の一切れでも持ち出してはならない。また、その骨を折ってはならない。
(1)骨を折ってはならない
①規定(出12:46)→ メシア預言(詩34:20)→ 成就(ヨハ19:33)
Ⅱ.子羊の血― 救いの方法
1.出12:13
Exo 12:13
その血は、あなたがたがいる家の上で、あなたがたのためにしるしとなる。わたしはその血を見て、あなたがたのところを過ぎ越す。わたしがエジプトの地を打つとき、滅ぼす者のわざわいは、あなたがたには起こらない。
(1)血に救いの力があるのではなく、信仰に力がある。
①血は家の外側に塗られる。
②見えるしるしとしての信仰告白である。
(2)神は、血を塗った者の上を過ぎ越す。
①救いとは「神の怒り」からの解放である。
②イエスは怒りを身に受けてくださった(イザ53:5)。
Isa 53:5
しかし、彼は私たちの背きのために刺され、/私たちの咎のために砕かれたのだ。/彼への懲らしめが私たちに平安をもたらし、/その打ち傷のゆえに、私たちは癒やされた。
Ⅲ.食べられる子羊― いのちの共有
1.出12:8
Exo 12:8
そして、その夜、その肉を食べる。それを火で焼いて、種なしパンと苦菜を添えて食べなければならない。
(1)焼いた子羊を食する命令。
①キリストのいのちを取り込むことの象徴
②ヨハ6:53~54
Joh 6:53
イエスは彼らに言われた。「まことに、まことに、あなたがたに言います。人の子の肉を食べ、その血を飲まなければ、あなたがたのうちに、いのちはありません。
Joh 6:54 わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠のいのちを持っています。わたしは終わりの日にその人をよみがえらせます。
③救いは単なる免罪ではなく、新しい命の授与である。
2.急いで食する(種なしパン)
(1)救いは「出発」であり、歩みの始まりでもある。
①パン種=罪を除去して歩む聖別の原理(1コリ5:7~8)
②十字架は「罪赦される起点」であり、「聖さへ向かう出発」。
(2)記念として繰り返す。
①過越→聖餐式へ継承(ルカ22:19~20)
Ⅳ.エジプトからの脱出― 救いの結果
1.支配の領域が変わる。
(1)エジプト=罪・サタンの支配
①神の民として歩む生活が開始
②救いは「罪からの解放」+「神の民としての新しい身分」
(2)祝福の富を携え出る。
①出12:36
Exo 12:36
【主】はエジプトがこの民に好意を持つようにされたので、エジプト人は彼らの求めを聞き入れた。こうして彼らはエジプトからはぎ取った。
②アブラハム契約成就の証拠(創15:14)
2.異邦人も信仰により同行
(1)出12:38
Exo 12:38
さらに、入り混じって来た多くの異国人と、羊や牛などおびただしい数の家畜も、彼らとともに上った。
①割礼=信仰のしるし
②救いの普遍性の初期形態(ロマ4章)
結論:今日の信者への適用
1 .確信
(1 )子羊の血の下にある確信
(2 )私たちは、神の怒りから完全に解放されている。
(3 )救いの確信は、自己評価ではなくキリストの血によって与えられる。
2 .行動
(1 )出発した者として生きる。
(2 )出エジプトは「新しい歩みの開始」を象徴している。
(3)信者は罪の支配下に留まる必要はない(ロマ6
章)。
(4 )種なしパンの生活=罪を持ち込まない歩み、継続的なへりくだり。
3 .自覚
(1 )神の民としてのアイデンティティを自覚する。
(2 )信仰と恵みによって「所有者」が変わった。
(3)サタンの権威の下にいるのではなく、「神の所有」(1ペテ2:9
)である。
(4 )自分は「誰に属する者なのか?」を常に確認する。
4 .使命
(1)異邦人も信仰によって同行した(出12:38
)。
(2 )神は今も全世界を祝福しようとしておられる。
(3 )選びは、他者を祝福するための召命である。
(4 )神の国建設の物語を生きる人は幸いである。




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