パートⅡ.旧約時代11章 士師記の時代から王制へ

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士師記の時代から王制への移行について学ぶ。

パートⅡ.旧約時代

11
章 士師記の時代から王制へ

イントロダクション

1.「神の国と悪魔の国の葛藤」というテーマに沿って聖書を読み解いている。

(1)この葛藤は、創世記3章以来続いているものである。

(2)この葛藤は、黙示録20~21章で終わる。

2.パートⅠ.葛藤の舞台設定(1~3章)

(1)神は、人類を臣民とする神の国を造ろうとされた。

(2)サタンは、悪魔の国を作り、自らが王になろうとした。

(3)神は、創世記3章15節で対抗策を啓示された(原福音)。

3.パートⅡ.旧約時代(4~17章)

    4章 カインとアベル

    5章 大洪水

    6章 バベルの塔

    7章 アブラハム契約

    8章 出エジプト

    9章 律法と幕屋

    10章 カナン定住と士師記の時代

    11章 士師記の時代から王制へ

(1)サタンはなぜ王制を好んだのか。

(2)神はどのような対抗策を採られたのか。

4.アウトライン

(1)民の霊的状態

(2)サムエルの登場

(3)王を求める声

(4)サウルの登場

士師記の時代から王制への移行について学ぶ。

Ⅰ.民の霊的状態

1.士師記の時代は、背教と混乱の時代であった。

(1)この状況に終止符を打つために、神はサムエルという器を用意された。

(2)士師記の時代は、預言者の時代に向かう移行期であった。

  ①モーセ・ヨシュアの時代は終わった。

  ②まだ預言者の時代が到来していなかった。

  ③1サム3:1b

1Sa 3:1b そのころ、【主】のことばはまれにしかなく、幻も示されなかった。

2.イスラエルの民の信仰は、風前の灯のように消えかかっていた。

(1)大祭司エリの目は、かすんできて、見えなくなっていた(1サム3:2b)。

  ①肉体の目とともに、霊的な目もかすんでいたことを表わしている。

  ②彼は、息子たちの暴走をくい止めることができなくなっていた。

(2)指導者がいない民は、滅びるしかない。

  ①この状況の中に神が介入された。

  ②サムエルは、イスラエルに霊的覚醒をもたらす神の器である。

Ⅱ.サムエルの登場

1.サムエルは、祭司と預言者という二重の召命を受けた。

(1)不妊の女であったハンナは、【主】に祈って息子を得た。

  ①彼女は、その息子をサムエルと名づけた(【主】は聞かれる)。

  ②彼女は、サムエルを【主】の働きのために献げた。

(2)少年サムエルは、【主】からの語りかけを受けた(1サム3:1~14)。

  ①彼は、大祭司エリの家の没落をそのまま預言した。

  ②これが、サムエルの奉仕の始まりであった。

  ③預言者は、神のことばをそのまま民に伝える。

2.大祭司エリが死に、サムエルが霊的指導者となった。

(1)ペリシテ人との戦いで、神の箱が奪われた。

  ①その知らせ受け、エリは首を折って死んだ(享年98歳)。

  ②神の箱が奪われたことで、イスラエルは国家存亡の危機に直面した。

  ③その後、契約の箱はペリシテの地からイスラエルの地に返還された。

  ④回り回って、キルヤテ・エアリムに20年間とどまることになる。

(2)成人したサムエルは、ミツパの集会において、イスラエルをさばいた。

  ①イスラエルの全家に向かって、偶像礼拝を悔い改めるように激しく迫った。

  ②民は直ちに、バアルやアシュタロテを除き去った。

  ③その結果、建国以来最大のリバイバル(宗教改革運動)が起こった。

(3)このリバイバルは、イスラエルに4つの祝福をもたらした。

  ①40年にわたるペリシテ人の支配が終わった。

  ②失っていた領土を取り返した。エクロンからガテに至る地域。

  ③ペリシテ人との戦いが止んだ。再開されるのは、サウルの時代に入ってから。

  ④アモリ人の間に平和が訪れた(東の国境地帯も平和になった)。

3.サムエルは、生涯現役を貫いた。

(1)1サム7:15

1Sa 7:15 サムエルは、一生の間、イスラエルをさばいた。

1Sa 7:16 彼は年ごとに、ベテル、ギルガル、ミツパを巡回し、これらすべての聖所でイスラエルをさばき、

1Sa 7:17 ラマに帰った。そこに自分の家があり、そこでイスラエルをさばいていたからである。彼はそこに【主】のために祭壇を築いた。

  ①ベテル、ギルガル、ミツパを巡回し士師としての務めを果たした。

  ②人々が難問題の解決を求めてやって来たとき、それに回答を与えた。

③これら3つの町に、「預言者のための学校(塾)」を設立した。

  ④巡回奉仕が終わると、ラマの家に帰り、そこでも士師としての任務を果した。

(2)70歳になった頃、2人の息子を士師に任命し、ベエル・シェバに派遣した。

  ①南部地方は息子たちに任せ、自分は北部地方だけをさばくことにした。

  ②しかし、それは失敗に終わった。

  ③息子たちは、父サムエルとは異なり、賄賂を取って裁きを曲げたのである。

  ④サムエルもまた大祭司エリと同じように、息子の養育に失敗した。

  ⑤ここに、サタンの妨害を見ることができる。

Ⅲ.王を求める声

1.12部族の長老たちが、王を与えて欲しいと要求した。

(1)民のこの要求は、悪魔の誘いによるものである。

2.悪魔は、それまでの経験を通して教訓を学んだ。

(1)士師たちの時代が続く限り、背教は地域的なものにとどまる。

  ①このままでは、全イスラエルを堕落させるのは不可能である。

(2)王政に移行すれば、王の堕落が全イスラエルの堕落につながる。

  ①当時、イスラエルの政治形態は神政政治であった。

  ②神が王で、神は預言者や士師を通して民に語りかけていた。

  ③しかし民は、それよりも人間の王に信頼を置く政治形態を求めた。

3.サムエルは、神の御心を求めた。

(1)サムエルは、不愉快になったが、【主】に祈ると、次のような答えあった。

  ①民の言う通りにせよ。

  ②彼らは、サムエルを退けたというよりは、神ご自身を退けたのである。

  ③これは新しいことではなく、民の歴史上いつも起こってきたことである。

  ④民を治める王の権利を民に知らせよ。

4.サムエルは、王政には犠牲が伴うことを民に説明した。

(1)サムエルの警告

  ①王は、息子たちを徴兵し、戦士として使役するようになる。

  ②王は、娘たちを取り、王宮で仕えさせるようになる。

  ③王は、新たに税を徴収し、民は重税で苦しむようになる。

  ④王は、奴隷や家畜の中から最上のものを取り、仕事をさせるようになる。

  ⑤それまで民が持っていた自由は、かなりの程度制限されるようになる。

(2)民は、その警告に耳を傾けず、他国民のようになりたいと王を求めた。

  ①ここでの民の罪とは、神を退け、人間の王に頼ろうとしたことにある。

  ②もう一つの罪は、神の時を無視して王を求めたことである。

Ⅳ.サウルの登場

1.神は、イスラエルに王が必要になることを予知し、人材を用意しておられた。

(1)それがダビデである。

  ①ダビデは若過ぎたので、サウルが王に選ばれることになった。

  ②神の時を待てない者は、必ず墓穴を掘るようになる。

2.イスラエルは、サウルを王とする王政(統一政府体制)に移行した。

(1)悪魔にとっては、一挙に契約の民を堕落させる好機が到来したことになる。

  ①これ以降悪魔は、サウルを標的として激しく攻めた。

3.即位して2年後、サウルは【主】に背き、誤った判断を下した。

(1)祭司にしか許されていないいけにえを、自らの手で献げた。

  ①サムエルからその罪を糾弾されると、自分を正当化する理屈を並べ立てた。

  ②神は、聖霊をサウルから取り去り、ダビデにお与えになった。

(2)それ以降サウルは、より激しい悪魔の攻撃にさらされることになる。

  ①1サム16:14

1Sa 16:14 さて、【主】の霊はサウルを離れ去り、【主】からの、わざわいの霊が彼をおびえさせた。

(3)サウルの性格は、異常なものに変質していった。

  ①常軌を逸した自己愛

  ②異常なほどの嫉妬心

  ③全的堕落

4.神は、ペリシテ人との戦いを用いて、この状況に介入された。

(1)サウルは、ギルボア山でのペリシテ人との戦いで戦死した。

  ①3人の息子(ヨナタン、アビナダブ、マルキ・シュア)も戦死した。

  ②ペリシテ人たちは、特にサウルとその息子たちを狙い撃ちにした。

(2)サウルが戦死したのを見て、イスラエル人たちは、町々を捨てて逃走した。

  ①その後にペリシテ人がやって来て、そこに住むようになった。

  ②イスラエルの人々が築いてきた町々が、敵の手に渡ったのである。

(3)まとめ

  ①王としてのサウルは、最初は素晴らしいスタートを切った。

  ②小さな不従順の積み重ねにより、【主】に反抗することが習慣になった。

  ③その背後にサタンの策略があった。

  ④神は、サウルと息子たちを戦死させることで、悪魔の策略を阻止された。

  ⑤次に神が立てる器は、ダビデである。

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