Q287 無痛分娩を実行してもよいですか。

  • 2021.04.16
  • スピーカー 中川健一
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287 無痛分娩を実行してもよいか。

Q:私はクリスチャンですが、いつか出産するとしたら、聖書的に無痛分娩はどうなのかなという疑問を持っています。無痛分娩をする人を非難する気持ちはありませんが、自分のこととなると、罪の結果として女性に与えられた産みの苦しみを、ちゃんと味わわないといけないのかなという気持ちになります。先生の意見をお聞かせ下さい。

A:このような疑問を抱くクリスチャン女性は多いと思います。私は専門医ではありませんので、これから述べることは、医学的見解ではなく、あくまでも聖書的判断です。このテーマに関して、いつものように3つ申し上げます。

1番目に、ご指摘のように、聖書は産みの苦しみは、罪に対する裁きだと教えています。

アダムとエバは神の命令に背き、堕落しました。その結果、自らの身に呪いを招きました。創世記3章16節にはこうあります。 「わたしは、あなたの苦しみとうめきを、大いに増す。あなたは苦しんで子を産む」
。エバには出産に伴う苦しみが与えられましたが、アダムには労働に伴う苦痛が与えられました。創世記3章17節には、 「大地は、あなたのゆえにのろわれる。あなたは一生の間、苦しんでそこから食を得ることになる」とあります。

2番目に、産みの苦しみを和らげるのは、決して悪いことではありません。

質問者の方が言われるように、もし「産みの苦しみを、ちゃんと味わわないといけない」ということが正しいとするなら、男性は大変困ったことになります。農業生産を効率化し、より実りある農法を実践するのはすべて罪だということになるからです。除草剤、肥料、農機具、品種改良などがすべて否定されます。労働の効率化を否定する世界を想像できますか。聖書は、罪の結果与えられた労苦を軽減することを否定していません。

 3番目に、無痛分娩を実行するかどうかは、各人の判断になります。

 質問者の方は、無痛分娩をする人を非難する気持ちはないと書いておられますが、これは素晴らしいことです。無痛分娩には、メリットとデメリットがあります。ある方は、自然分娩の方が赤子の成長のためによいと考えます。またある方は、無痛分娩の方が健康上のリスクがすくなくて済むと考えます。それぞれが、自分の選びをすればよいと思います。どちらの場合も、新しい命を世に送り出すという偉業に参加するわけですから、神の守りと恵みが必要です。安産でありますように、祈ります。

参考になる聖句


「女にはこう言われた。『わたしは、あなたの苦しみとうめきを、大いに増す。あなたは苦しんで子を産む。また、あなたは夫を恋い慕うが、彼はあなたを支配することになる』」
(創3:16)

聖書は、無痛分娩を否定していません。

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