申命記(7)ヘシュボンの王シホンに対する勝利

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ヘシュボンの王シホンに対する勝利について学ぶ。

申命記7回
「ヘシュボンの王シホンに対する勝利」
申命記2:26~37

 

1.はじめに
(1)イスラエルの民は、正しい世界観と人生観を持つ必要があった。
①自分たちは、どこから来たのか。
②自分たちにカナンの地を与えると約束してくれたのは、誰か。
③カナンの地で生きる目的は何か。

 

(2)申命記のアウトライン(宗主権契約の形式)
①第1の説教:歴史の回顧(1:5~4:43)
②第2の説教:契約に基づく義務(4:44~26:19)
③第3の説教:祝福と呪いの宣言(27:1~29:1)
④第4の説教:契約条項のまとめ(29:2~30:20)

 

(3)2章のアウトライン
①カデシュ・バルネアからセイル山まで(2:1~8)
②モアブとアンモンを迂回(2:9~25)
③ヘシュボンの王シホンに対する勝利(2:26~37)

 

(4)前回の復習(申2:24)
立ち上がって出発せよ。アルノン川を渡れ。見よ、わたしはヘシュボンの王アモリ人シホンとその国を、あなたの手に渡す。占領し始めよ。彼と戦いを交えよ。
①エドム人、モアブ人、アンモン人とは戦わない。
②ヘシュボンの王アモリ人シホンとは戦う。
③ここから約束の地征服の戦いが始まる。
④これは、40年遅れの戦いである。
⑤これは、イスラエルの新しい世代が戦う戦いである。
⑥彼らは、ヨルダン川を渡る前に【主】による勝利を経験する必要があった。

 

2.メッセージのアウトライン
(1)友好のことば(2:26~29)
(2)心を頑なにするヘシュボンの王シホン(2:30~31)
(3)【主】による勝利(2:32~37)

 

3.結論
(1)ヘシュボンの王シホンとエジプトのファラオ
(2)民族の記憶

 

ヘシュボンの王シホンに対する勝利について学ぶ
Ⅰ.友好のことば(2:26~29)
1.26節
そこで私は、ケデモテの荒野からヘシュボンの王シホンに使者たちを遣わし、次のような友好のことばを伝えた。
*地図表示
(1)アルノン川を渡ると、アモリ人の地に入る。
①アモリ人の地は、元はモアブ人の町であった。
②アモリ人の王シホンがこれを略奪した。
③首都ヘシュボンは都市国家で、ヨルダン川の東方約30キロに位置していた。
*エルサレムからは、東に約60キロ離れた地にあった
*エリコとほぼ同じ緯度で、約30キロ離れている。
*アルノン川とヤボク川の間に位置し、幹線道路に近かった。
⑤ヘシュボンは、イスラエルの民の北上を妨害する位置にあった。

 

(2)モーセは使者たちを遣わし、ヘシュボンの王シホンに友好のことばを伝えた。
①戦争は、回避できるなら、それが一番である。
②戦争を開始するためには、正当な理由が必要である。
③シホンが平和的解決を拒否した段階で、初めて戦争が正当化される。
④マタ10:12~15
その家に入るときには、平安を祈るあいさつをしなさい。
その家がそれにふさわしければ、あなたがたの祈る平安がその家に来るようにし、ふさわしくなければ、その平安があなたがたのところに返って来るようにしなさい。
だれかがあなたがたを受け入れず、あなたがたのことばに耳を傾けないなら、その家や町を出て行くときに足のちりを払い落としなさい。
まことに、あなたがたに言います。さばきの日には、ソドムとゴモラの地のほうが、その町よりもさばきに耐えやすいのです。

 

2.27~28節
「あなたの土地を通らせてください。私は大路だけを通り、右にも左にもそれません。
食べ物は金で私に売ってください。それを食べます。水も金を取って私に与えてください。それを飲みます。徒歩で通らせてくださるだけでよいのです。
(1)大路だけを通り、右にも左にもそれない。
①農作物や家畜を略奪することはない。
②民20:17
どうか、あなたの土地を通らせてください。私たちは、畑もぶどう畑も通りません。井戸の水も飲みません。私たちは『王の道』を行き、あなたの領土を通過するまでは、右にも左にもそれません。」
③大路とは、「王の道」と呼ばれた通商路である。
④アジア大陸とエジプトを結ぶ通商路が2つあった。
*「海沿いの道」
*「王の道」
(2)食物と水は、代価を払って買う。
①自分たちが願っているのは、徒歩で通過することだけある。

 

3.29節
セイルに住んでいるエサウの子孫や、アルに住んでいるモアブ人が私にしたようにしてください。そうして、私がヨルダン川を渡り、私たちの神、【主】が私たちに与えようとしておられる地に行けるようにしてください。」
*地図表示
(1)自分たちは、すでにエドムの地を通過してきた。
①エドムは、領地の中を通過することは許可しなかった。
②東の境界線に沿って北上することは許した。
③エドムとの戦争は回避された。

 

(2)さらに、自分たちは、モアブの地も平和的に通過して来た。
①アルに住んでいるモアブ人も、戦争を仕掛けなかった。

 

(3)自分たちの目的地は、ヨルダン川の西岸である。
①そこは、【主】がイスラエルの民に与えると約束された地である。
②それゆえ、自分たちにはアモリ人の土地を占領する意図はない。

 

Ⅱ.心を頑なにするヘシュボンの王シホン(2:30~31)
1.30節
しかし、ヘシュボンの王シホンは、私たちをどうしても通らせようとはしなかった。それは今日見るとおり、彼をあなたの手に渡すために、あなたの神、【主】が彼の心を頑なにし、彼を強気にされたからである。
(1)シホンは、モーセの友好的な提案を拒否した。
①彼の心には、傲慢な思いがあった。
*【主】に対する傲慢
*契約の民イスラエルに対する傲慢
②その思いが、行動となって現れた。

 

(2)【主】は歴史の導き手である。
①【主】は、シホンの心にあった傲慢な思いを確認(放置)された。
②シホンは、生存する可能性を自ら放棄した。
③シホンはイスラエルの民と戦い、敗北する。

 

2.31節
【主】は私に言われた。「見よ、わたしはシホンとその地とをあなたの手に渡し始めている。占領し始めよ。その地を所有せよ。」
(1)シホンの上に下る神の裁きは、すでに始まっている。
①戦いの主役は、神である。
②神の裁きの業は、すでに始まっている。

 

(2)神が始めたことを完成させるのが、イスラエルの民の使命である。
①ゴールは、アモリ人の土地の征服である。
②その地は、イスラエルの民に与えられている。

 

Ⅲ.【主】による勝利(2:32~37)
1.32~33節
シホンとそのすべての兵が、私たちを迎え撃つためヤハツに出て来たとき、
私たちの神、【主】は彼を私たちの手に渡された。私たちは彼とその子たちとそのすべての兵を討った。
(1)シホンとその軍勢はイスラエルの民を迎え打つために出て来た。
①神の御手が民とともにあったために、民は大勝利を収めることができた。

 

(2)「私たちは彼とその子たちとそのすべての兵を討った」
①この戦いは、聖絶を目的とする戦いである(34~35節で明らかになる)。
②アモリ人は、完全に裁かれなければならない民である。
③イスラエルの民は、アモリ人に配慮を示してはならない。
④この土地は、かつてモアブ人が所有していた。
⑤アモリ人は、王シホンの指揮によってモアブ人を追い出し、土地を略奪した。
⑥神は、そこまでは許されたが、イスラエルを追い出すことは許さなかった。
⑦その地は、イスラエルのものとなる。

 

2.34~35節
そのとき、私たちは彼のすべての町を攻め取り、すべての町、男、女および子どもを聖絶し、一人の生存者も残さなかった。
私たちは、攻め取った町々での略奪物のほかは、家畜を分捕っただけであった。
(1)聖絶の対象
①人が住んでいる町はすべて
②男、女および子どものすべて
③一人の生存者も残さなかった。

 

(2)イスラエルの分捕り品
①町々での略奪物と家畜だけ

 

3.36~37節
アルノンの渓谷の縁にあるアロエル、およびその渓谷の中の町からギルアデに至るまで、私たちの力が及ばない町は一つもなかった。私たちの神、【主】がそれらをみな私たちの手に渡されたのである。
ただ、あなたはアンモン人の地、ヤボク川の全岸と山地の町々には、私たちの神、【主】が命じられたとおり近寄らなかった。
(1)アルノン渓谷の縁にあるアロエルからギルアデに至るまで、完璧に勝利した。
①「私たちの力が及ばない町は一つもなかった」(新改訳2017)
②「there was not a city too high for us」(ASV)
③壁が高すぎる町はなかったという意味である。
④第一世代は、カナン人の町々は「壁が高すぎる」と言っておびえた。
⑤第二世代は、「壁が高すぎる町はなかった」と言って勝利した。

 

(2)ただし、アンモン人の地には近寄らなかった。
①アンモン人はロトの子孫であり、親戚である。
②その地は、アンモン人に与えられている。
②イスラエルの民は、【主】の命令に従った。

 

結論
1.ヘシュボンの王シホンとエジプトのファラオ
(1)申2:30
しかし、ヘシュボンの王シホンは、私たちをどうしても通らせようとはしなかった。それは今日見るとおり、彼をあなたの手に渡すために、あなたの神、【主】が彼の心を頑なにし、彼を強気にされたからである。
(2)出4:21
主】はモーセに言われた。「あなたがエジプトに帰ったら、わたしがあなたの手に授けたすべての不思議を心に留め、それをファラオの前で行え。しかし、わたしが彼の心を頑なにするので、彼は民を去らせない。
(3)共通項
①シホンもファラオも、悔い改めの機会を与えられた。
*カナン人の場合は、罪が重いので、その機会は与えられない。
*カナン人は、無条件で裁きの対象となっていた。
②イスラエルの申し出を受け入れるだけで、滅びを免れることができた。
*その申し出は、無理難題ではない。
*極めて丁寧で、理屈に合った申し出である。
*「通過させて欲しい」と「去らせて欲しい」
③しかし彼らは、その申し出を拒否し、イスラエルの民に戦いを挑んだ。
*内面にある傲慢が行為となって現れた。
*神が「彼らの心を頑なにされた」とは、彼らの傲慢を確認(放置)され
たということである。
④彼らは、滅びへの道を自ら選んだのである。

 

2.民族の記憶
(1)詩135:8~12
主はエジプトの初子を
人から家畜に至るまで打たれた。
エジプトよおまえの真っただ中に
主はしるしと奇跡を送られた。
ファラオとそのすべてのしもべらに。
主は多くの国々を打ち
力ある王たちを殺された。
アモリ人の王シホンバシャンの王オグ
カナンのすべての王国を。
主は彼らの地をゆずりとして与えられた。
御民イスラエルにゆずりとして。
①エジプトに対する勝利
②アモリ人の王シホンに対する勝利
③バシャンの王オグに対する勝利
④カナン人に対する勝利

 

(2)詩136:18~21
主は力ある王たちを殺された。
主の恵みはとこしえまで。
アモリ人の王シホンを。
主の恵みはとこしえまで。
バシャンの王オグを。
主の恵みはとこしえまで。
こうして彼らの地をゆずりとして与えられた。
主の恵みはとこしえまで。
①バシャンの王シホンに対する勝利は、民族の記憶となった。
②また、【主】を称える理由となった。

 

(3)1コリ15:57~58
しかし、神に感謝します。神は、私たちの主イエス・キリストによって、私たちに勝利を与えてくださいました。
ですから、私の愛する兄弟たち。堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざに励みなさい。あなたがたは、自分たちの労苦が主にあって無駄でないことを知っているのですから。
①主イエス・キリストにある勝利
*罪に対する勝利
*死に対する勝利
*悪魔に対する勝利
②それを記憶することが、良き奉仕のための力となる。

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