Q.12 預言者とはどういう人ですか?

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預言者というと、ファンタジー映画やゲームを思い浮かべますか?
聖書に出てくる預言者は「予言者」とは違います。しかも彼らは基本的に、ある目的のために、キリストの登場より前か、キリストと同時代にのみ登場しています。
でも、今でも「私は預言者です」という方が時々現れますね。動画では、本物の預言者とにせ預言者との見分け方が紹介されています。

Q.12 預言者とはどういう人ですか?

 

Q. 質問

予言者という人は一般的に未来を予測する人のことを指すと思いますが、預言者とは一体どういう人ですか。現在も存在するのでしょうか。予言者と預言者は、字が違うので気になりました。

 

A. 回答

いつものように3つ申し上げます。

 

1番目に、旧約聖書の預言者について、解説します。

「予言者」という漢字の意味は、未来のことをあらかじめ言い当てる人ですね。ところが聖書では、「預言者」という漢字が使われています。これは、「言葉を預かる者」という意味です。ですから、旧約聖書の「預言者」の基本的な役割は、神のことばを預かり、それを神の民に伝えるということです。イスラエルの歴史においては、国家危急の際に多くの預言者たちが出現しました。再度言いますが、預言者とは、「神のことばを預かって民に語る人」です。

 

ですから、そこに自分の思いや言葉を入れたりしてはならないわけです。「主はこう言われる」というのが、彼らの定型句です。

 

預言の内容は、基本的には「励まし」です。試練の中にいる人、落胆している人への、励ましのことばです。しかし、傲慢になっている場合は、それを「叱責」することばとなります。あるいは、「警告」のことばが語られる場合もあります。

 

預言者のことばの中には、将来の出来事を告げるという意味での「預言」もあります。特に重要なのが「メシア預言」、つまり、キリストが来られるという預言です。しかし、それさえも、基本的には神の民への「励ましのことば」です。「将来こうなるから、今は神を信じ続けなさい」という励ましに繋がっていくわけです。

 

2番目に、新約聖書の預言者について、語ります。

初期のクリスチャンたちは、完成した形の新約聖書をまだ持っていませんでした。彼らが持っていたのは、今私たちが「旧約聖書」と呼んでいるものだけでした。旧約聖書と新約聖書の間を埋める役割を果たしたのが、新約聖書の「預言者」たちです。彼らもまた、神のことばを預かり、それを信者に伝えました。

 

彼らは、聖書によれば「教会の土台」となった人たちです。この場合の教会の土台とは、比ゆ的言葉です。教会は、「建物」ではなく「信者の集まり」です。「信者の集まり」とは「普遍的教会」と呼ばれるものです。その普遍的教会の土台となったのが、新約聖書の預言者たちです。

 

3番目に、「では、今でも預言者はいるか」という質問を取り上げます。

もし、今でも預言者がいるとしたら、教会はいまだに「土台作り」をしているということになります。しかし、教会の「土台」は出来上がったのです。つまり、新約聖書が完結したので、「預言者の活動の時期は終わった」ということです。

 

ところが、今でも「私は預言者だ」という人が時々います。その人が真の預言者かどうかを判断する基準として、聖書は以下の2点を教えています。

 

  1. その人が語る内容は、100%聖書の啓示と「調和」していなければなりません。もし「矛盾」があるとするなら、その人は神のことばを語っていないということになります。
  2. 将来のことを「予言」した場合は、100%その通りにならないと、その人は本物の預言者とは言えません。1つでも「予言」が外れたなら、その人は「偽預言者」です。

以上の2つの基準を適用してみると、すでに預言者の活動は終わったということが分かります。

 

参考になる聖句

「あなたがたは使徒と預言者という土台の上に建てられており、キリスト・イエスご自身がその礎石です。この方にあって、組み合わされた建物の全体が成長し、主にある聖なる宮となるのであり、このキリストにあって、あなたがたもともに建てられ、御霊によって神の御住まいとなるのです」(エペソ人への手紙2:20〜22)

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