創世記(61)—祝福を受けるマナセとエフライム—

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クリスチャンライフの本質とは。

創世記61 創世記48章1節~22節

「祝福を受けるマナセとエフライム」

イントロ:

1.文脈を確認する。

(1)エジプトに移住してからヤコブは17年間生きる。

(2)ヤコブの死期が近づいてきた。

(3)ヤコブは、息子たちがエジプトで一大民族となることを知っている。

(4)息子たちの将来を預言する。

①48章はヨセフの将来の預言

②49章は12部族全体の預言

2.メッセージのアウトライン

(1)ヤコブを見舞うヨセフ(48:1~7)

(2)ヨセフの2人の息子を祝福するヤコブ(48:8~16)

(3)口をはさむヨセフ(48:17~20)

(4)出エジプトを預言するヤコブ(48:21~22)

3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。

神の真理は、人間にとって非常識と思える。

(1)老年の輝きという祝福

(2)資格のない者が養子になる祝福

(3)後の者が先になる祝福

このメッセージは、クリスチャンライフの本質を教えようとするものである。

Ⅰ.ヤコブを見舞うヨセフ(48:1~7)

1.エジプトに移住してから17年後のこと

(1)世界の歴史を動かすような役割は終わった。

(2)ヤコブにとっては、人生をクールダウンする最良の17年間であった。

(3)自らの人生を振り返り、神の祝福に感謝する日々がやって来た。

2.「あなたの父上は病気です」

(1)死の予感がある。

(2)ヨセフは父ヤコブの最期を見届けるために出かけて行く。

①親孝行をするために。

②息子たちに、人生とはなんたるかを学ばせるために。

③息子たちがヤコブからの祝福を受けるために。

(3)当時、マナセとエフライムは、20歳前後になっていた。

①彼らは、ききんが来る前にエジプトで生まれていた(創41:50)。

3.ヤコブの対応

(1)「イスラエルは力をふりしぼって床(あるいは杖)にすわった」

①霊的、肉体的力をふりしぼった。

②臨終の床で彼らに霊的教訓を与えるために。

(2)アブラハム契約の再確認

①「全能の神がカナンの地ルズで私に現れ」

*ルズとはベテルのこと。

*カナンの地を去る時(28:11~19)

*カナンの地に入る時(35:6~12)

②「私を祝福して、 私に仰せられた」

*祝福の約束

*子孫の約束

*土地の約束

(3)養子縁組

①ヨセフのふたりの子は、ヤコブの息子となる。

②「エフライムとマナセは、ルベンやシメオンと同じように私の子にする」

*ルベンは長男、シメオンは次男である。

*長子の権は、ヨセフ族に移行する。

*ヨセフ族から2つの部族が誕生する。

③「しかしあとからあなたに生まれる子どもたちはあなたのものになる」

*彼らは、エフライム族かマナセ族の下で土地を所有するようになる。

*実際は、それ以降ヨセフに子どもは生まれなかった。

(4)養子縁組の理由

①愛妻ラケルの早すぎる死

②ラケルから生まれた息子は、ヨセフとベニヤミンの2人。

③この養子縁組によって、それが3人となる。

Ⅱ.ヨセフの2人の息子を祝福するヤコブ(48:8~16)

1.ヤコブの目はかすんでいた。

(1)ヨセフとともに2人いることに気づいていたが、誰であるかは分からなかった。

(2)ヨセフの息子たちだと分かると、そばに来るように命じた。

①通常の父親の祝福ではない。

②族長からの祝福を与えようとした。

③神の霊に動かされた預言者としての言葉を語ろうとした。

(3)ヨセフは彼ら(孫から息子になった2人)に口づけし、彼らを抱いた。

2.神の恵みの回顧

(1)ヨセフを再会できたことは奇跡である。

(2)ましてや、ヨセフの息子たちを見られたことはそれ以上の奇跡である。

3.ヨセフは父に敬意を表した。

4.2人の息子の祝福

(1)ヨセフは、エフライムを自分の右に、マナセを自分の左に立たせた。

①父から見ると、エフライムは左に、マナセは右に立った。

②右手が左手に優先するから、長子マナセを右に立たせるのは当然のこと。

(2)ヤコブは手を交差して、右手をエフライムの上に置いた。

①「ヨセフを祝福して言った」

(3)契約の神の御名による祝福

①アブラハムとイサクの神

②私の羊飼いであられた神(父なる神)

③すべてのわざわいから私を贖われた御使い

*第2位格の神

*受肉前のメシア

*「贖われた」はヘブル語で「ゴエル」。「贖い主」のこと。

*旧約聖書で初めてこの言葉が出てくる。創世記ではここだけ。

*買い戻しの権利がある者のこと。

(4)祝福の内容

①霊的、物質的祝福

②アブラハム、イサク、ヤコブの名が唱えられるように。

*養子となったしるしである。

③その数が増えるように。

Ⅲ.口をはさむヨセフ(48:17~20)

1.目がかすんでいるので、父が間違いを犯したと思い込む。

「父上。そうではありません。こちらが長子なのですから、あなたの右の手を、こちらの

頭に置いてください」

2.ヤコブの応答

「わかっている。わが子よ。私にはわかっている。彼もまた一つの民となり、また大いな

る者となるであろう。しかし弟は彼よりも大きくなり、その子孫は国々を満たすほど多く

なるであろう」

(1)弟のエフライムを兄のマナセよりも優先させた。

(2)後にエフライムは、北の10部族を統合する存在となる。

①預言者たちは、北の10部族をエフライムと呼ぶようになる。

(3)マナセは、ヨルダン川をはさんで、2つの半部族に分かれる。

3.ヤコブの祝福(20節)

「あなたによって/イスラエルは人を祝福して言うであろう。『どうか、神があなたを/エ

フライムとマナセのように/してくださるように』」

(1)イスラエル人が誰かを祝福する時のきまり文句になる。

(2)「あなたによって」とは、「ヨセフの息子たちの名によって」という意味である。

(3)今日でも、イスラエル人はこの言い方子どもたちを祝福する。

①男子場合、「神があなたをエフライムとマナセのようにしてくださるように」。

②女子の場合、「神があなたをサラとリベカのようにしてくださるように」

(4)これは、預言的行為である。ヘブ11:21

Ⅳ.出エジプトを預言するヤコブ(48:21~22)

1.神はヤコブの子孫たちを約束の地に連れ戻して下さる。

2.ヨセフにシェケムが約束された。

(1)そこはマナセ族の所有地となる。

(2)「剣と弓をもってエモリ人の手から取った」

①シメオンとレビの蛮行か?

②ヤコブ自身が戦い取ったものか?

③あるいは、将来、出エジプトの時代に起こることの預言か?

(3)ヨハ4:5~6

「それで主は、ヤコブがその子ヨセフに与えた地所に近いスカルというサマリヤの町

に来られた。そこにはヤコブの井戸があった。イエスは旅の疲れで、井戸のかたわら

に腰をおろしておられた。時は第六時ごろであった」

結論:このメッセージは、クリスチャンライフの本質を教えようとするものである。

1.老年の輝きという祝福

(1)人生をクールダウンする17年間

(2)霊的洞察力の深まり

①ヨセフの息子たちの将来を預言した。

②夢見る人ヨセフをはるかにしのぐ洞察力である。

(3)若い頃から神とともに歩む祝福と必要性。

2.資格のない者が養子になるという祝福

(1)放蕩息子のたとえ話

①兄はユダヤ人で弟は異邦人という解説は、間違っている。

②兄も弟もともにユダヤ人である。

③異邦人は、マタ22:8に出てくる人たちである。

「だから、大通りに行って、出会った者をみな宴会に招きなさい」

④礼服を着ている必要がある。

(2)ロマ8:15

「あなたがたは、人を再び恐怖に陥れるような、奴隷の霊を受けたのではなく、子と

してくださる御霊を受けたのです。私たちは御霊によって、『アバ、父』と呼びます」

(3)ロマ8:17

①キリストとの共同相続人である。

②体の贖われることを待ち望んでいる。

③この望みによって救われている。

3.後の者が先になるという祝福

(1)旧約聖書の原則

①アベルとカイン

②アブラハムとナホル、ハラン

③イサクとイシュマエル

④ヤコブとエサウ

⑤ヨセフとルベン

⑥エフライムとマナセ

⑦モーセとアロン

⑧ダビデと兄たち

(2)マタ19:30

(3)ロマ11:17~18

①ユダヤ人の救いに先行する異邦人の救い

②神の恵みに対する感謝

③ユダヤ人の救いの確実性

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