メシアの生涯(210)—復活(8)—(最終回)

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昇天の意義と再臨の希望について考えてみる。

「復活(8)」

ルカ24:44~49、使1:3~12

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①聖書は、復活のイエスの出現を10回記録している。

    ②復活の当日(日曜日)に5回、それ以降の40日間に5回。

    (2)今回は、10回目現れを見てみる。

    (3)A.T.ロバートソンの調和表

      §183 弟子たちへの現れともうひとつの命令

          ルカ24:44~49、使1:3~8

      §184 昇天

          マコ16:19、20、ルカ24:50~53、使1:9~12

2.アウトライン

  (1)イエスによる聖書の解き明かし

  (2)イエスの最後の命令

  (3)イエスの昇天

  3.結論

    (1)昇天の意義

    (2)再臨の希望

昇天の意義と再臨の希望について考えてみる。

Ⅰ.イエスによる聖書の解き明かし(ルカ24:44~49)

   1.44節

Luk 24:44 さて、そこでイエスは言われた。「わたしがまだあなたがたといっしょにいたころ、あなたがたに話したことばはこうです。わたしについてモーセの律法と預言者と詩篇とに書いてあることは、必ず全部成就するということでした。」

     (1)ここでの教えは、復活から昇天までの間に語られたことの要約であろう。

    (2)「モーセの律法と預言者と詩篇」

      ①旧約聖書の3区分である。

      ②「律法と預言者」という場合もある。つまり、旧約聖書全体である。

      ③イエスは、ご自身の生涯が旧約聖書の成就であることを教えた。

   2.45~48節

Luk 24:45 そこで、イエスは、聖書を悟らせるために彼らの心を開いて、

Luk 24:46 こう言われた。「次のように書いてあります。キリストは苦しみを受け、三日目に死人の中からよみがえり、

Luk 24:47 その名によって、罪の赦しを得させる悔い改めが、エルサレムから始まってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる。

Luk 24:48 あなたがたは、これらのことの証人です。

     (1)イエスは聖書を悟らせるために、彼らの心を開いた。

      ①イエスがメシア預言を成就されたことは、ユダヤ人の目からは隠されていた。

      ②弟子たちも霊的に盲目であった。

    (2)当時、新約聖書はまだ存在していなかった。

      ①イエスは、旧約聖書からご自身がメシアであることを証明された。

      ②新約の教会は、旧約聖書の約束の上に立っている。

      ③旧約聖書を軽視する者は、イエスの教えを否定していることになる。

④その人の信仰は、根なし草のようなものである。

    (3)イエスが解き明かす旧約聖書のポイント

      ①キリストは苦しみを受ける。

        *詩22:1~21、イザ53:1~9

      ②死んで三日目によみがえる。

        *詩16:10、ヨナ1:17、ホセ6:2

      ③イエスの名による宣教が始まる。

        *罪の赦しを得させる悔い改めのメッセージ

        *エルサレムから始まってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる。

    (4)弟子たちは、イエスが復活したことの証人である。

      ①証人として出ていくためには、上からの力が必要である。

   3.49節

Luk 24:49 さあ、わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい。」

     (1)父の約束

      ①聖霊が注がれるという約束である。

      ②これもまた旧約聖書に預言されている。

        *イザ44:3、エゼ36:27、ヨエ2:28

    (2)父の約束が成就するまでは、都にとどまれというのが、最後の命令である。

Ⅱ.イエスの最後の命令(使1:3~8)

   1.3節

Act 1:3 イエスは苦しみを受けた後、四十日の間、彼らに現れて、神の国のことを語り、数多くの確かな証拠をもって、ご自分が生きていることを使徒たちに示された。

     (1)イエスの教えは、昇天まで続いた。

      ①40日の間とは、復活から昇天までの期間である。

    (2)テーマは、「神の国」である。

      ①「神の国」のプログラムについての教えである。

      ②メシアによる「メシア的王国」の提供はユダヤ人たちによって拒否された。

      ③「メシア的王国」は延期され、「奥義としての王国」に置き代わった。

        *教会時代とほぼ同義である。

        *キリスト教界を指す言葉である。

   2.4~5節

Act 1:4 彼らといっしょにいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。

Act 1:5 ヨハネは水でバプテスマを授けたが、もう間もなく、あなたがたは聖霊のバプテスマを受けるからです。」

(1)イエスの最後の命令

      ①「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい」

      ②ヨハネによる水のバプテスマと聖霊のバプテスマが対比されている。

    (2)聖霊のバプテスマ

      ①「聖霊のバプテスマ」という名詞があるのではない。

      ②口語訳

Act 1:5 すなわち、ヨハネは水でバプテスマを授けたが、あなたがたは間もなく聖霊によって、バプテスマを授けられるであろう」。

      ③聖霊は、信者をキリストの教会につなげる働きをする。

1Co 12:13 なぜなら、私たちはみな、ユダヤ人もギリシヤ人も、奴隷も自由人も、一つのからだとなるように、一つの御霊によってバプテスマを受け、そしてすべての者が一つの御霊を飲む者とされたからです。

      ④これは、教会時代における聖霊の特別な働きである。

      ⑤また聖霊は、キリストの命令を実行するための力を信者に与える。

   3.6~7節

Act 1:6 そこで、彼らは、いっしょに集まったとき、イエスにこう尋ねた。「主よ。今こそ、イスラエルのために国を再興してくださるのですか。」

Act 1:7 イエスは言われた。「いつとか、どんなときとかいうことは、あなたがたは知らなくてもよいのです。それは、父がご自分の権威をもってお定めになっています。

     (1)弟子たちは、メシア的王国の実現に興味を示している。

      ①メシア的王国は千年王国とも呼ばれる。

      ②聖霊が注がれるという約束を聞いた弟子たちは、メシア的王国が近いと感じた。

      ③イエスは、地上に文字通りの王国が成就することは否定していない。

    (2)イエスは、いつとか、どんなときとかいうことは、知らなくてよいと言われた。

      ①父がご自身の権威をもって定めておられる。

      ②携挙や再臨の時を予告することは、イエスのことばに反している。

   4.8節

Act 1:8 しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」

     (1)聖霊を受けたときに、弟子たちの宣教は地理的に拡大して行く。

      ①エルサレム

      ②ユダヤ

      ③サマリヤ

      ④地の果て(異邦人世界のこと)

        *イザ49:5~6では、「地の果て」が異邦人世界を指している。

Ⅲ.イエスの昇天(使1:9~12)

   1.9節

Act 1:9 こう言ってから、イエスは彼らが見ている間に上げられ、雲に包まれて、見えなくなられた。

     (1)ルカ24:50によれば、その場所はベタニヤである。

      ①オリーブ山の最高地点に昇天記念教会(ギリシア正教)が建っている。

      ②ベタニヤは、約2.5キロメートル東である。

    (2)イエスは、シャカイナグローリーとともに天に昇られた。

   2.10~11節

Act 1:10 イエスが上って行かれるとき、弟子たちは天を見つめていた。すると、見よ、白い衣を着た人がふたり、彼らのそばに立っていた。

Act 1:11 そして、こう言った。「ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。」

     (1)弟子たちは天を見つめていた。

      ①驚き、礼拝、悲しみの感情

    (2)白い衣を着たふたりの人

      ①天使である。墓で現れた天使の可能性が高い(ルカ24:4)。

      ②弟子たちに慰めの言葉を語った。

      ③イエスの再臨を予告した。

   3.12節

Act 1:12 そこで、彼らはオリーブという山からエルサレムに帰った。この山はエルサレムの近くにあって、安息日の道のりほどの距離であった。

     (1)彼らは、オリーブ山からエルサレムに帰った。

      ①距離は近い。

      ②「安息日の道のり」とは、約900メートル。

      ③父の約束を待つためである。

    (2)ルカ24:52~53

Luk 24:52 彼らは、非常な喜びを抱いてエルサレムに帰り、

Luk 24:53 いつも宮にいて神をほめたたえていた。

結論

  1.昇天の意義

    (1)昇天によって、イエスの地上での奉仕は完了した。

      ①ヨハ14:28

    (2)イエスは、父なる神の右の座に座された。

      ①使2:32~35

    (3)イエスは、天において大祭司としての働きを開始された。

      ①ヘブ4:14~16

    (4)イエスの地上での働きは、弟子たちの手に委ねられた。

      ①使1:8

    (5)聖霊降臨の条件が整った。

      ①エペ4:8~10

  2.再臨の希望

    (1)イエスはオリーブ山から昇天された。

      ①イエスはオリーブ山に立たれる。

Zec 14:4 その日、主の足は、エルサレムの東に面するオリーブ山の上に立つ。オリーブ山は、その真ん中で二つに裂け、東西に延びる非常に大きな谷ができる。山の半分は北へ移り、他の半分は南へ移る。

    (2)イエスは肉体をもって昇天された。

      ①イエスは肉体をもって戻って来られる。

Mal 3:1 「見よ。わたしは、わたしの使者を遣わす。/彼はわたしの前に道を整える。/あなたがたが尋ね求めている主が、/突然、その神殿に来る。/あなたがたが望んでいる契約の使者が、/見よ、来ている」と万軍の【主】は仰せられる。

    (3)イエスは目に見える形で昇天された。

      ①イエスは目に見える形で戻って来られる。

Mat 24:30 そのとき、人の子のしるしが天に現れます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。

    (4)イエスは雲に包まれて昇天された。

      ①イエスは天の雲に乗って戻って来られる。マタ24:30

    (5)イエスは栄光に包まれて昇天された。

      ①イエスは栄光を帯びて戻って来られる。マタ24:30

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