メシアの生涯(126)—弟子たちへの教え(5)—

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このメッセージでは...

弟子たちへの教えを通して、イエスから警告と励ましを受ける。

「弟子たちへの教え(5)」

ルカ12:49~53

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①パリサイ人の家の食卓で、イエスはパリサイ人たちの儀式主義を糾弾した。

    ②その直後に、イエスの回りにおびただしい数の人たちが集まって来た。

    ③イエスは、弟子たちに、そして、群衆に霊的真理を語った。

④これまでに学んだこと

*弟子たちへの教え①(恐れずに証しせよ)

*弟子たちへの教え②(貪欲に注意せよ)

*弟子たちへの教え③(心配するな)

*弟子たちへの教え④(その日に備えよ)

⑤今回学ぶこと

*弟子たちへの教え⑤(誤解されることを恐れるな)

*セールスマンの恐れ

*現代のクリスチャンの恐れ

  (2)A.T.ロバートソンの調和表

  §108~110は、ひとかたまりと考えるべきである。

    ①§108 ルカ12:1~59

    ②§109 ルカ13:1~9

    ③§110 ルカ13:10~21

  (3)内容

    ①ルカ12:1~53 弟子たちへの教え 5つのテーマ

    ②ルカ12:54~13:21 群衆への教え 4つのテーマ

  2.アウトライン(12:35~53)

      ①恐れずに証しせよ(12:1~12)

      ②貪欲に注意せよ(12:13~21)

      ③心配するな(12:22~34)

      ④その日に備えよ(12:35~48)

      ⑤誤解されることを恐れるな(12:49~53)

     (今回は⑤を取り上げる)

  3.結論:総復習

弟子たちへの教えを通して、イエスから警告と励ましを受ける。

Ⅴ.誤解されることを恐れるな(49~53節)

  1.49節

Luk 12:49 わたしが来たのは、地に火を投げ込むためです。だから、その火が燃えていたらと、どんなに願っていることでしょう。

     (1)イエスは最初、地に平和をもたらすために活動された。

    「暗黒と死の陰にすわる者たちを照らし、われらの足を平和の道に導く」(ルカ1:79)

    「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々に

あるように」(ルカ2:14)

「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから」(マタ5:9)

「神はイエス・キリストによって、平和を宣べ伝え、イスラエルの子孫にみことばを

お送りになりました。このイエス・キリストはすべての人の主です」(使10:36)

    (2)しかし、イエスの公生涯の結果は、地に火を投げ込むようなものとなる。

      ①分裂が起こる。

      ②争いが起こる。

      ③迫害が起こる。

      ④流血事件が起こる。

    (3)イエスは、真の平和が来る前に、裁きが来なければならないことを知っていた。

      ①「火」とは、神の裁きのことであるが、特に終末的な裁きを指す。

      ②「火」は、罪を清める働きをする。

      ③それゆえ、その「火」がすでに燃えていたらと、イエスは願っている。

      ④火による清めの後に、真の平和が来るからである。

    (4)イエスが十字架にかかるまでは、その火が炎のように燃え上がることはない。

   2.50節

Luk 12:50 しかし、わたしには受けるバプテスマがあります。それが成し遂げられるまでは、どんなに苦しむことでしょう。

    (1)「火によるバプテスマ」

①イエスが罪人の身代わりとして受ける裁きのことである。

②より具体的には、十字架の死のことである。

    (2)この箇所は、ゲツセマネの園での苦悶の前味である。

     「いつもの場所に着いたとき、イエスは彼らに、『誘惑に陥らないように祈っていな

さい』と言われた。そしてご自分は、弟子たちから石を投げて届くほどの所に離れて、

ひざまずいて、こう祈られた。『父よ。みこころならば、この杯をわたしから取りのけ

てください。しかし、わたしの願いではなく、みこころのとおりにしてください。』す

ると、御使いが天からイエスに現れて、イエスを力づけた。イエスは、苦しみもだえ

て、いよいよ切に祈られた。汗が血のしずくのように地に落ちた。イエスは祈り終わ

って立ち上がり、弟子たちのところに来て見ると、彼らは悲しみの果てに、眠り込ん

でしまっていた。それで、彼らに言われた。『なぜ、眠っているのか。起きて、誘惑に

陥らないように祈っていなさい』」(ルカ22:40~46)

①ここでイエスは、弟子たちの誰もが理解していないことを預言的に語っている。

      ②イエスは、必ず十字架の上で死ぬ。

*「火のバプテスマ」の代わりに、「この杯」という言葉が使われている。

*ともに、神の裁きを意味する言葉である。

      ③イエスは、大いに苦しむ。

        *ルカは、「汗が血のしずくのように地に落ちた」と表現している。

  3.51節

Luk 12:51 あなたがたは、地に平和を与えるためにわたしが来たと思っているのですか。そうではありません。あなたがたに言いますが、むしろ、分裂です。

     (1)イエスは自分を取り戻し、弟子たちの期待を粉砕する。

      ①イエスの現実主義に注目せよ。

      ②火による精錬過程を通過せずに、平和を期待するのは、非現実的である。

    (2)イエスの厳しい言葉は、実は、愛の言葉である。

      ①イエスの奉仕は、結果的に「分裂」を招く。

      ②イエスの価値観と世界観は、この世のものとは革命的に異なる。

      ③弟子たちは、消え去る物に固執するのではなく、イエスと同じ価値観に立つべ

きである。

④イエスは、弟子たちに警告を発し、将来の迫害に対する準備をさせている。

  4.52~53節

Luk 12:52 今から、一家五人は、三人がふたりに、ふたりが三人に対抗して分かれるようになります。

Luk 12:53 父は息子に、息子は父に対抗し、母は娘に、娘は母に対抗し、しゅうとめは嫁に、嫁はしゅうとめに対抗して分かれるようになります」

    (1)ユダヤ人は、家族の絆を重視する民である。

      ①イエスのことばは、ユダヤ人たちにとっては驚くべきものである。

      ②一家が分裂する。

      ③父と息子、母と娘、しゅうとめと嫁が、対抗して分かれるようになる。

    (2)イエスの招きは、応答を要求する。

      ①その招きに対して、中立な態度はあり得ない。

      ②イエスは、人々を二分する。

      ③イエスは、普遍的な人類愛を教えるために来られたというのは、嘘である。

      (例話)フルクテンバウム師の体験

        *転居

        *無視

        *勘当と家からの追放

    (3)それゆえ、イエスを信じない人たちからの誤解を恐れてはならない。

      ①自分から分裂を仕かける必要はない。

      ②柔和に、愛を込めて、福音を伝えるべきである。

      ③弟子道には、他者からの誤解、中傷、迫害が最初から内包されているのである。

結論:イエスの理想主義と現実主義

  1.恐れずに証しせよ(12:1~12)

    (1)からだを殺しても、それ以上何もできない人間たちを恐れるな。

    (2)殺した後で、ゲヘナに投げ込む権威を持っておられる方を恐れよ。

    (3)いざという時には、聖霊の助けが与えられる。

  2.貪欲に注意せよ(12:13~21)

    (1)物に支配されている者は、「愚か者」である。

    (2)本当の豊かさは、所有している富にではなく、存在そのものにある。

    (3)地上の富に過剰な関心を抱かず、なくならないもののために労する。

  3.心配するな(12:22~34)

    (1)神が心配していてくださる。

    (2)心配しても、状況を変えることはできない。

    (3)不安への対処法は、イエスで心を満たすことである。

  4.その日に備えよ(12:35~48)

    (1)常に携挙に備える(いつ起こるか分からない)。

    (2)主イエスは、しもべに仕える主人である。

    (3)主イエスは、しもべに全財産を委ねる主人である。

  5.誤解されることを恐れるな(12:49~53)

    (1)平和が成就する前に、火による清めが来る。

(2)主イエスの教えは、革命的であるため、人々を二分する。

    (3)主イエスの弟子なら、誤解や迫害は、想定済みのことである。

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