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使徒の働き28:3〜6 (新改訳3版)

3 パウロがひとかかえのしばをたばねて火にくべると、熱気のために、一匹のまむしがはい出して来て、彼の手に取りついた。

4 島の人々は、この生き物がパウロの手から下がっているのを見て、「この人はきっと人殺しだ。海からはのがれたが、正義の女神はこの人を生かしてはおかないのだ」と互いに話し合った。

5 しかし、パウロは、その生き物を火の中に振り落として、何の害も受けなかった。

6 島の人々は、彼が今にも、はれ上がって来るか、または、倒れて急死するだろうと待っていた。しかし、いくら待っても、彼に少しも変わった様子が見えないので、彼らは考えを変えて、「この人は神さまだ」と言いだした。

まむしの毒

まむしに噛まれるパウロ

 「パウロがひとかかえの柴をたばねて火にくべると、熱気のために、一匹のまむしがはい出して来て、彼の手に取りついた」。(1)パウロは疲れていたであろうに、自分でも柴をたばねて、火にくべた。当時パウロは、50 代の半ばになっていた。(2)すると、一匹のまむしがパウロの手に噛みついた。寒かったので、まむしは固くなっており、昏睡こんすい状態にあった(その状態のまむしは、木の枝と区別がつきにくい)。ところが、そのまむしは、熱気に驚いて目を覚まし、パウロの手にみついた。通常まむしは、噛んだら直ぐに離れるのだが、昏睡状態が残っていたので、異常な行動を取ったのであろう。ちなみに、現在マルタ島にまむしは生息していない。(3)これでパウロは、3 度命の危険に遭遇したことになる。大嵐、船の座礁、まむしの毒。
 「島の人々は、この生き物がパウロの手から下がっているのを見て、『この人はきっと人殺しだ。海からはのがれたが、正義の女神はこの人を生かしてはおかないのだ』と互いに話し合った。・・・」。(1)これを見た島民たちは、パウロについてこう評価した。パウロは極悪人だ(人殺し)。海からは逃れたが、正義の女神は彼を生かしておかないのだ。正義の女神とは、偶像神ではなく、抽象的な概念を神格化したものである。(2)しかし、パウロは平然としていた。彼は、まむしを火の中に振り落とし、何の害も受けなかった。

神格化されるパウロ

 「島の人々は、彼が今にも、はれ上がって来るか、または、倒れて急死するだろうと待っていた。しかし、いくら待っても、彼に少しも変わった様子が見えないので、彼らは考えを変えて、『この人は神さまだ』と言いだした」。(1)彼らは、パウロが苦しんで地に倒れるのを注視して待った。しかし、いくら待ってもパウロに異変は起こらなかった。島民たちは、パウロに対する評価を変え、パウロを神だと言い始めた。(2)かつてパウロは、神だと言われたことがあった。使徒141112 にその記録がある(ルステラでの足のきかない人の癒し)。(3)マルタの島民たちの場合は、パウロを礼拝するところまでは行かなかった。
 ルカが「まむしのエピソード」を記したのは、パウロの上に神の守りがあることを示すためである。パウロは、必ずローマに行き、そこで主イエスを証しする。ここに私たちへの適用がある。神が私たちの上に持っておられる計画は、必ず成就する。

年間聖書通読

伝道者の書5〜6、詩篇111〜112

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